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イノベーション
2017.01.30

innovators 情熱のカラクリ 第4回:Wistiki SAS リュサト3兄弟
人生にとって無駄なものは“モノを探す時間”

先日こちらの(きっかけは飼い猫の迷子。フランスで大反響のIoTとは)記事で紹介した、フランスWistiki SASの探し物スマートアクセサリー「Wistiki(ウィスティキ)」。墨田区の「アサヒビール スーパードライホール」などを手がけた世界的なクリエーター、フィリップ・スタルク氏によるデザインが注目されているIoT製品だがその開発にはフランス人3兄弟によるこだわりが詰められている。

創業者のリュサト3兄弟 左からブリュノ氏/ユーゴ氏/テオ氏

こだわり抜いた素材はシャネルの香水と同じ

WistikiはスマートフォンやタブレットのBluetooth機能と連動させることで、音や地図上などで探し物をサポートしてくれるスマートアクセサリー。防水加工された素材の一部にはシャネルの香水と同じ素材が使われるなど、質感と機能美を追求したデザインはラグジュアリーブランドを手がける企業で行われている。ファッションの一部としても手に取りたくなるWistikiは、機能だけでなくデザインにまでこだわり抜いたメイドインフランスの製品だ。

Wistiki by Starck 「アッハ!」

2013年の創業後、2014年にクラウドファンディングを立ち上げると目標額の400%を達成。さらにその翌年にはスマートアクセサリーのマーケットシェア90%以上を獲得するなど、フランスで大反響を呼んだWistiki。続々と増えてきている他社の探し物を発見してくれるデバイスやサービスと、一体何が違うのだろうか?

新製品発表会のため来日していた創業者のリュサト3兄弟に、開発の経緯やこだわりについて、詳しく話しを聞くことができた。

きっかけは自由気ままな飼い猫「Wistiki」

もともとは、3兄弟が家の中で自由気ままに過ごす飼い猫を見つけるために開発されたというWistiki。その猫の名前もずばりWistikiだ。

 

「猫のWistikiは家が大好きなので、バケーションの準備をしているとすぐに隠れてしまうんだ。準備をするために荷物をひっくり返しているので、普段よりも余計見つかりにくいけれど、この製品ができたことによってどこにいるかすぐに分かるようになったよ」と話すのはテオ氏。開発当初はペット探しの用途を主にしていたものの、探し物に対する需要が想像以上にあったため驚いたのだとか。

そんなWistikiの機能は全部で8つ。

・探し物呼び出し
・忘れ物防止アラート
・スマホ呼び出し
・近づきアラート
・GPS表示
・1つのWistikiの位置情報を複数ユーザーで共有
・距離センサー
・落し物の場所を匿名で通知してくれるコミュニティ
 

 

猫を見つけたい場合は、スマートフォンやタブレットからWistikiにアクセス。探し物呼び出し機能がベルを鳴らしてくれる。また、その電波の強さから距離センサーが視覚的に猫との距離をアプリ上で表示してくれるので、音を頼りに探すよりもわかりやすい。

「もともとペットに取り付けることを想定してるので、動物にとって不快にならない音が鳴るようにしているよ」とユーゴ氏は言う。人よりも聴覚が優れていると言われる動物に対し、細かい気配りがされているのは、さすが愛猫を探すため製品を開発したというだけある。

1番の強みは完全防水と長寿命

すでに市場にはMAMORIOやTrak Cardなどが注目されているが、他の製品と比べてもWistikiはこだわりが強いとブリュノ氏は主張する。

「1番の強みは完全防水だということです。例えば、外に出かけたペットが雨に降られるかもしれないし、犬だと水遊びが好きなので知らない間に濡れてしまうかもしれません。また、傘の置き忘れをなくしたいという人にとってもWistikiは効果的に使ってもらうことができます」

 

 

たしかに防水にすることで使用用途が広がるというわけだ。また、注目したいのはその寿命。約2年という期間はたしかに他社と比べても長い。またブリュノ氏はターゲットを特に絞ることはしないと言いながらも日本市場に期待を寄せているという。

「モノを探す時間は人生にとって無駄なもの。それを無くしたいという人すべてに使ってもらいたいと思っているけれど、特に日本の人たちは美しさやデザインの良さをわかってくれる人が多いと思う。」

このデザイン性の高さは製作時の苦労した点とも一致する。
「金属はもちろん、プラスチックの部分もシャネルの香水のキャップと同じ素材で作るなど細部までこだわっています。機能性はもちろん、高級感を出すということにこだわっているので、その材料を選ぶこと、そしてその高級な材料でWistikiを作るという点は本当に苦労しました。素材のひとつひとつが高級ブランドと同じというだけでなく、表面加工も同じように手をかけているので、まるでアクセサリーのように感じてもらえると思います」とテオ氏が話すと、ユーゴ氏は「お気に入りはレモン色。先端に本物の金を使っているので、レモン色のプラスチックがまるで宝石のように輝くんだ」と笑顔を見せた。

まずはスティックタイプの「ヴォワラ!」を2月1日に発売するが、その後もペットの首やバッグに取り付けやすい丸い「アッハ!」を3月24日より販売開始する。さらに、発売日は未定ながらもカードタイプで財布にも収納しやすい「ホップラ!」の登場も決まっている。もちろんすべてフィリップ・スタルク氏のデザインだ。

2014年に世界的ライターメーカーZIPPO社が行った調査によると、日本人は1か月のうちに76分も探し物に時間を費やしているという。ただ便利なだけでなく、どうせ使うのだからライフスタイルに合わせてスタイリッシュに持ってもらいたいというWistikiの思いが日本の市場にどう受け入れられていくのか注目したい。

Wistiki
https://www.wistiki.jp/

 

 

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