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イノベーション
2018.02.20

AIに仕事を奪われないためにできること。高まる期待と不安は
仕事においてAIへ感じる期待や不安について調査結果が発表された

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2月19日、ディップが運営する総合求人サイト「はたらこねっと」で、同サイトのユーザーを対象に実施された調査「はたらこねっとユーザーアンケート –仕事においてのAIに対する期待と不安の実態について–」の結果が発表された。

同調査では「人がAIではできない仕事をするために、今後身に付けようとしている知識やスキルはありますか?」といった具体的な設問も用意されており、興味深い結果となっている。

さらに同社が運営するAI専門メディア「AINOW」編集長、亀田重幸氏による調査結果への見解も公開されているため、そちらもあわせて紹介していこう。

Q1.AIが進化することに対して期待していますか?不安に感じますか? 

(画像はプレスリリースより引用)

「期待している」56%、「不安に感じる」44%と、過半数がAIの進化に期待していることが分かる。

Q2.仕事においてAIに期待していることを教えてください。

(画像はプレスリリースより引用)

仕事においてAIに期待していることの1位は「エラーやミスをあらかじめ知らせてくれる」(64%)、2位は「必要な情報を集めてくれる」(48%)、3位が「自動で集計をしてくれる」(43%)。

人の目だけでは見逃してしまいがちな部分の補佐や、昨今流行の「自動化」で業務の効率化に一役買って欲しい、という期待が寄せられているようだ。

この結果について、亀田氏は以下のようにコメントしている。

【AIに期待することについて】
AIには大きく2つの効果を期待しています。1つは自動化や判断による「業務支援」、もう1つはデータに基づく「予測」です。「業務支援」においては、自動化が進むことで人員の配置が必要なくなり、アウトプットまでに要していた時間も短縮できます。「予測」においては、熟練の経験者が行なっていた作業が定量化され、経験が浅くても経験者と同じレベルの成果が出せるようになります。(「AINOW」編集長 亀田氏)

既に感じている人も! AIの職場進出

Q3.仕事においてAIに不安を感じていることを教えてください

(画像はプレスリリースより引用)

仕事にAIが導入されることに対する不安の1位は、「エラーや故障により業務に支障がでる」(45%)となった。「AIに期待すること」の1位も「エラーやミスをあらかじめ知らせてくれる」だったことを考えると、皮肉な結果と言えなくもない。

僅差で2位が「悪用される可能性がある」(43%)、3位が「自分の仕事が無くなってしまう」(41%)。

ここで「自分の仕事が無くなってしまう」と回答した41%に対して用意されたのが、以下の設問だ。

Q4.「自分の仕事がなくなってしまう」と感じる理由はなんですか

(画像はプレスリリースより引用)

1位は「データ集計などAIの方が早く正確にできる仕事だと思うから」(63%)。興味深いのは、2位の「会社が人員削減しようとしているから」が47%、4位の「すでにAIが導入され、別の職場に異動などする人が増えているから」と回答した人が5%もいる点だ。

「そのような主旨の新聞や記事を見るから」と回答した人(33%)に比べると、身をもって「AIの台頭」を感じ、その存在を脅威に感じているビジネスマンが相当数いることが分かる。

亀田氏も大量のデータを集計、分析するような業務はAIの仕事になっていくと予想している。


【今後AIによりなくなると考える仕事・職業について】
今後無くなると予測される職業は、「ルール化されている」業務、「高度な知識を要する」業務になると考えています。「ルール化されている」業務としては、決められたことだけを伝えるコールセンターや単純作業を繰り返す生産ライン工、またルーチンの集計作業が挙げられます。「高度な知識を要する」職業についても、人間よりAIの方が素早く大量データを分析して結論を出せることから、弁護士や会計士、税理士などよりAIの方が優秀になっていくと考えられます。(「AINOW」編集長 亀田氏)

AIの進化を止めることはできない。AIとともに働いていくため、AIにはできない「人間ならでは」かつ、仕事を行なう上で必須の能力とは何なのだろうか。

AIに仕事を奪われないための秘訣は

Q5.人がAIではできない仕事をするために、今後身に付けようとしている知識やスキルはありますか?

(画像はプレスリリースより引用)

「対人関係を円滑にするコミュニケーションスキル」(51%)が1位、「人を思いやるホスピタリティ」(47%)が2位。3位の「独自のアイデアや企画の発想力」(30%)以下を大きく離している。

こちらの記事で取り上げた「AIと事務職」をテーマに行なわれた調査でも、AIの台頭にあたり身に付けておくべきスキルとして「コミュニケーションスキル」が上位に挙げられている。

現状のAIには難しい、細やかな気遣いやコミュニケーションスキルなど「人間力」を高める必要がある、と考える人が多いようだ。

少々漠然としていて「受け身」の姿勢とも言える結果だが、亀田氏は他の可能性も示している。

【AI時代に身に付けるべき知識・資格について】
AI時代に身につけるスキルやキャリアの方向性としては、大きく3つ挙げられます。1つ目は、AIによる自動化の仕組みを作る仕事に就くこと、2つ目は、AIによって業務が自動化されにくい職業に就くこと、そして3つ目は、AIが取得できないスキルを身につけることなどが挙げられます。(「AINOW」編集長 亀田氏)

芸術分野にまでAIが進出し始めている今、仮に「AIによって業務が自動化されにくい職業」や「AIが取得できないスキル」を見つけても、その状況がいつまで続くかは分からない。

「何としてもAIに仕事を奪われたくない」と思うのなら、亀田氏が初めに挙げた「AIによる自動化の仕組みを作る仕事に就くこと」、つまりAIを「使いこなす側」に回るための知識やスキルを身に付けるのが最も着実と言えそうだ。

だが、アンケート結果ではこれに当たる「AIの開発や運用に携わるエンジニア」としてのスキルを身に付けようとしているは6%と、そう多くない。そこまで危機感を持っている層はまだ少ないのだろう。

もちろん、全く関連性のない業種からいきなりエンジニアになろうとするのは現実的ではない。コミュニケーション能力や「おもてなし」の心を磨くことも大事だろう。

しかしそれ以上に、AIにできることとできないことを把握し、AIを使おうとする意識や視点を自分の中に持っておくこと。それが、現在どんな仕事に就いていたとしても「AIに食い扶持を奪われない」ための秘訣なのではないだろうか。

■出典:「はたらこねっとユーザーアンケート –仕事においてのAIに対する期待と不安の実態について–
http://www.hatarako.net/contents/enquete/result/201802/

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