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テクノロジー
2018.01.11

今度は靴! 続々登場、AI搭載ウェアラブルデバイス
日本のスタートアップ企業によるIoTシューズのプラットフォーム

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1月8日(月)、no new folk studioはスマートフットウェアのプラットフォーム「ORPHE TRACK」を発表した。

東京都千代田区に本社を置くスタートアップ企業であるno new folk studioが開発したORPHE TRACKは、既存の靴をAI搭載のIoTシューズにするためのプラットフォーム。

靴に搭載されたAIが利用者の足の動きのデータを機械学習し、ランニングフォームのコーチングや健康状態のアドバイスを行なってくれる。運動能力や健康状態と密接な関係にある「歩き」や「走り」を精密に記録して解析することで、生活の変革を目指すというものだ。

ORPHE TRACK: The world's first SHOE LOG PLATFORM

ORPHE TRACKの核は、AI搭載のセンサーモジュール「ORPHE CORE」。ORPHE COREは靴から取り出して交換できる。コアとなる電子部品を交換して使い続けられるのは経済的であり、大きな利点だろう。

 

ORPHE CORE(画像はプレスリリースより引用)

ORPHE COREは6軸モーションセンサー、気圧センサー、振動モーターに加えてSTマイクロエレクトロニクス社製のマイクロコンピューター「STM32L4+」シリーズを内蔵することで、低消費電力かつ高速処理、かつリアルタイムでの高精度な運動解析とフィードバックを可能にしている。no new folk studioのスマートフットウェアの「らしさ」でもある(後述)側面のLEDは、着用者の行動に応じて変化する。

さらに、各靴メーカー向けにORPHE TRACKプラットフォーム適合の靴をデザインするためのフレームワーク「ORPHE FRAMEWORKS」を用意。これを用いることで他メーカーもORPHE COREを内蔵できる靴を作ることが可能だ。

ORPHE FRAMEWORKS イメージ(画像はプレスリリースより引用)

ORPHE FRAMEWORKSが広く利用されるようになれば、靴メーカー単独で行なうことは難しい内蔵デバイスやソフトウェアの開発をno new folk studioが引き受ける形となる。普及が遅れる靴のIoT化を合理的に進めていくことができるだろう。

現在ラスベカスで開催中(1月9日~12日開催予定)の、世界最大の家電見本市CES 2018では、ORPHE TRACKのデモンストレーションとコンセプトスニーカー、そして使用者の「歩き」や「走り」のフォーム解析を行なうアプリ「Gait Visualizer」の展示が行なわれている。

ORPHE TRACKやGait Visualizerにより、ランニングのケイデンス(時間あたりの歩数)やストライド(歩幅)プロネーション(足首の回転)を3D再現して分析できるとのこと。

より身近で実用的なAI搭載デバイスへ

これまではORPHEと言えば以下の動画のような、ダンサーやパフォーマーのための「光る靴」という印象が強かった。(水曜日のカンパネラやAKB48といった人気アーティストやアイドルの舞台でパフォーマンスに使用されている)。言ってしまえば、ごく限られたユーザー向けの製品だったわけだ。

Orphe Smart footwear for Artists & Performers

しかし今回発表されたORPHE TRACKは一転、広いユーザーに受け入れられそうな製品郡。ウォーキングやランニングは手軽に始められる運動として老若男女から支持されているし、健康志向の高まる昨今その人気は高まるばかり。

そもそも靴は誰もが社会生活を送るため、一足以上は所持している。AIが搭載される意味や意義を理解しやすいのだ。ともすれば流行のスマートスピーカーよりも、「欲しい」と思う層は多いだろう。

また、各メーカーがしのぎを削るスポーツシューズ開発そのものに取り組むのではなく、プラットフォーム開発に特化した点にも、no new folk studioの勝機があると言えよう。

普及を目指す際、第一のハードルとなるのはORPHE COREの堅牢さや価格(現状、販売価格未定)だろうか。靴に内蔵するということは当然、常に振動や衝撃に晒される上に高温多湿になりがちという、ハードな環境に耐えられる必要がある。もちろん、安価であるに越したことはない。

当然これらは織り込み済みだろうが、せっかくの取り外し可能なデバイス。頻繁に買い替えや修理が必要になってくるようでは、実用的とは言えない。逆に言えば堅牢で実用的なデバイスならば、多少高価でも購入してみようと思わせることができるはず。靴は毎日使う物であり、「毎日使う物」「長く使える物」へは投資しても良いと考える消費者は多いからだ。

今後はランニングを主としたスポーツ、フィットネス、ヘルスケアといった用途を中心に、運動解析や行動解析、移動経路解析(道案内、見守り)といった様々な機能を提供していく予定とのこと。

より生活に密着した、人間の「歩き」に注目したIoTプラットフォーム。2018年夏に予定されている実用化、並びに普及が待ち遠しいところだ。
 

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