26兆円市場を目指すマイクロソフトのパートナー戦略とは
Japan Partner Conference 2017 Tokyo基調講演レポート

日本マイクロソフトは9月1日、国内パートナー向けイベント「Japan Partner Conference 2017 Tokyo」を開催した。基調講演ではPCからモバイル、そしてクラウドからIoTへと時代が移り変わりゆく中で今後、同社が目指す方向性が総括されたので紹介する。
インテリジェントクラウドが作る世界とは
最初に登壇したのは、同社代表取締役・平野拓也氏。2015年7月に就任した同氏は売上構成のうち5割をクラウドにすることを目指してきたが、6月で終了した同社の2017年度実績において約47%をクラウドが占めるようになったとした。
モバイルファーストからパラダイムシフトが進み、これからはクラウドとAI、IoTから成る“インテリジェントクラウド&インテリジェントエッジ”の世界観が展開されていく。その世界観の中では、様々なデバイス同士がシームレスにつながり、インテリジェンスをもって強調していくという。
象徴的なのが、先日発表されたばかりのAmazon AlexaとMicrosoft Cortanaの提携。AlexaからはCortanaを呼び出すことでWindowsマシンがなくてもOfficeの予定表などにアクセスでき、またCortanaからはAlexaを通じてAmazonの各種サービスなどを使えるようになる。
IoT端末をはじめ、様々なデバイスが人々の生活に広がっているため、こうした動きは今後、ますます進んでいくのだろう。
そして平野氏はマイクロソフトがソリューションを展開する市場について言及。起業当初から同社のコアであった「パソコンとWindows」の市場規模は1995年頃に1,400億円。そして、インターネットが普及しWebサービスが展開されるようになった2005年頃の「クライアント+サーバー」では約10倍の1兆4,400億円にのぼり、さらにスマートフォンが普及した現在の「モバイル+クラウド」ではさらに10倍の14兆4,000億円になるという。
今後、注力していく市場が“インテリジェントクラウド&インテリジェントエッジ”による「デジタルトランスフォーメーション」であり、同社は26兆円市場と考えているようだ。
