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テクノロジー
2016.08.29

いまさら聞けないIoTの基本のキ 〜第1回 IoTってどんなもの?〜

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「IoT」という言葉を目にすることや耳にすることが多くなってきました。IoT Todayを読みに来る読者のみなさんは、IoTに興味がある方が多いでしょう。しかし、IoTとは何のことだ?と改めて問われるとなかなか答えにくいのではないでしょうか。

IoTと一言でいっても、その示す範囲はとても幅広いものです。この連載では、私たちの身の回りの暮らしを少しずつ変化させていく可能性があるIoTのイメージを、平易に紹介していきたいと思います。
第1回は、IoTとはどのようなものを指すのか、そして何が今までと変わるのかの基本を考えていきましょう。

モノ×インターネット=IoT

IoTは「Internet of Things」の頭文字を取った言葉です。そのまま「アイオーティー」と読みます。日本語に訳すときは、「モノのインターネット」といった表現にすることが多いです。「ああ、そうか。モノがインターネットにつながるんだ!」ということで、イメージしていただけますか? 

モノのインターネットと言われても、実際にどういったことなのかをイメージするのは、なかなか難しいと思います。

IoTは、「モノ」がインターネットにつながる概念を示す。情報機器に限らず、多くのモノがインターネット(ネットワーク)につながることで、新しい価値が生まれる可能性がある

IoT、すなわちモノのインターネットという言葉ができた背景を少し考えてみましょう。すると、少し道筋が見えてくるかもしれません。米国の軍事ネットワークから発展したインターネットは、今では世界中の人々の暮らしを支える重要なインフラです。

パソコンやスマートフォンに加えて、ゲーム機やテレビもインターネットにつながるようになりました。とはいえ、インターネットにつながるものは、基本的には情報機器という時代が続いていました。コンピューターやそれに近い情報処理能力を持ち、人間が何かを操作することでインターネットとやり取りをし、ディスプレイなどに情報を表示させて人間に情報を届ける機器です。

しかし、ネットワークの利用の仕方として、もう1つの流れがありました。M2M(マシンツーマシン)といった表現をされる、機械がネットワークにつながって情報をやり取りすることで価値を生み出すタイプの利用法です。

清涼飲料水の自動販売機を通信回線に接続し、飲み物の在庫がなくなってきたら補充の連絡を自動的に行うといったものですね。インターネットとは異なる回線を使うことが多かったM2Mですが、インターネット上で安全な通信が手軽にできるようになり、徐々に機器をインターネットに接続するようになっていきました。

IoTは、こうした流れの中で、生み出されてきた概念です。そこでは、情報機器がインターネットに接続している状況と大きく2つの違いがあると考えられます。1つは、インターネットに接続する対象が、情報機器以外の様々な「Things=モノ」に広がるようになるということ。もう1つはインターネットの力を借りて情報を活用するのが、必ずしも人間ではなくなるということです。

何でもインターネットにつながる世界が生み出す新しい価値

この考えを進めていくと、本当に「何でもインターネットにつながる」という可能性が出てきます。私たちの日常生活からは少し離れますが、例えば工場の生産機器や工事現場の建設機器という「モノ」がインターネットにつながることが考えられます。

インターネットを介することで、コンビニエンスストアの商品の販売状況と工場の生産機器の生産状況が連携すれば、商品を無駄なく作って届けることができるようになるかもしれません。こうした産業の分野が、IoTの1つの大きな適用例です。

コマツの無人ダンプトラック

さらに家庭では、エアコンがインターネットにつながれば、リモコンがなくても隣室からスマートフォンで操作できたり、外出先から温度を確認して電源をオン・オフするといったこともできたりするでしょう。家庭内でも、もっと多くのモノ、例えば椅子や机、冷蔵庫やテレビにセンサーが取り付けられて、インターネットにつながっていたらどうでしょう。

遠くで暮らしているシニア世代の生活を、働き盛りの子ども世代がゆるやかに見守ることができる世界も来ると考えられます。

すでに販売されているIoT機器として、インターネットにつながる傘立てがあります。インターネットから天気予報の情報を読み込んで、朝の出掛けの時間に傘を持って行ったほうがいいかどうかを色で示してくれるというものです。

玄関で傘立てが、「傘を持っていくといいよ」と知らせてくれたら、雨が降りそうな日に傘を忘れずに済みそうです。とてもシンプルなIoT機器ですが、これまではネットワークとつながることがあり得なかった「普通のモノ」が、インターネットとつながることで新しい価値を提供する1つの例です。

 
KDDIがauオリジナルのインテリア雑貨として販売している「Umbrella stand」

IoTは、このように「何が」インターネットにつながるかといったことに、制限がない概念です。工場の生産機器も、工事現場の建設機器も、自動車も信号機も、そして家庭内のあらゆる機器も、あらゆるモノがインターネットにつながる可能性を持っています。

そうして様々なモノがインターネットにつながったときに、「何ができるか」も無限の広がりを持っています。人間に直接のサービスやメリットを与える使い方もあるでしょうし、人間が直接かかわらないところで価値を生み出すような使い方もあるでしょう。

今後、多くのモノがインターネットにつながる時代が必ず到来します。そのとき、「IoT」という言葉や概念で新しい世界を語っているかどうかは、今の時点では予測がつきません。しかし、多くのモノがインターネットにつながっていることを前提にすることで、今まででは考えもつかなかったアイデアが飛び出してくるでしょう。

「IoT」は、私たちの生活を陰になり日向になり、豊かにしてくれる存在へと育っていくのです。

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