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テクノロジー
2017.07.20

知見や意向の組み込みも実現 採用を改革するAIエンジン
三菱総合研究所が人事業務に特化したAIエンジン「HaRi」

三菱総合研究所(以下、MRI)は、企業の採用業務を支援する人工知能(AI)エンジン「HaRi(ハリ)」を開発したと発表した。これにより、昨年10月にマイナビと共同開発した「エントリーシート優先度診断サービス」の機能と精度向上を実現するという。

近年、様々な分野でAI活用への取り組みが始まっているが、なかでも活発化しているのが企業の人材採用だ。従来は採用担当者たちが、新卒者が提出する膨大な量のエントリーシートの選定に追われるのが常だったが、AI活用によりフラットな視点で、より短時間で企業に最適な人材を選定できることになる。

MRIとマイナビが昨年10月に共同開発した、企業の採用活動を支援する「エントリーシート優先度診断サービス」は、採用プロセスの入口となる書類選考に着目したサービスで、AIが企業の採用を含む人事関連諸データを基に、その企業にとって有望な学生を高速・高精度に判定するというもの。

既存の選考プロセスを改善する必要性を強く感じている先進的な大企業を中心に、初年度30社超が試験導入を行なった。そのうち15社が本年度の採用プロセスに導入したことからも、「エントリーシート優先度診断サービス」は、AIならではの「客観性・統一性」と「高速性」を両立する判定能力が高く評価されていることがわかる。

MRIは本実績をもとに、処理速度や分析精度を高めたAIエンジン「HaRi」を2017年7月に開発。「HaRi」は企業側の採用活動サポートに加え、学生側の応募企業選択をサポートする機能も追加している。

「HaRi」3つのコンセプト

■HR(ヒューマンリソース)への特化
HaRiは汎用的なAIではなく、人事(HR)業務に特化したAIエンジン。
人事、採用に関わる実務を通じて収集したデータをもとにAIの解析に用いるロジックやアルゴリズムを算出し、学習補助のデータ、マッチングの検証、さらにはサービス設計まで、HRに最適な作り込みを行なっている。

■人との調和
AIの活用には、結果がトレースできない“ブラックボックス性”、コントロールできない“非制御性”という異なる課題が常に伴う。
HaRiでは課題の解決に向けて、人とAIの調和・協調を重視し、人がもつ知見を組み込む「ハイブリッド予測」(特許申請中)を実現した。

■ユーザーファースト
ユーザーの課題解決を最優先に考え、目的に合った最適な技術を採用。
ニーズベースの機能開発により開発リソースを最適化し、リーズナブルな価格設定で提供していく。

「HaRi」を活用した新たなサービス


MRIとマイナビは、「HaRi」を活用した以下の新サービスを2017年10月にリリースする。

(1)AI優先度診断サービス【企業向け】
・AIの判断に人の知見や意向を組み込める「AIハイブリッド診断」機能を搭載。
・辞退する可能性の高い学生の予測や、採用後に活躍が予想できる学生をAIが学習・診断可能。
・剽窃(コピー&ペースト)診断機能など採用担当者の悩みを解決する独自機能も搭載。
・次年度50社への導入を計画。

(2)企業研究AI 【学生向け】
・学生の「やりたいこと・スキル」と、企業側の「求める人材要件」をつなぎ、オススメの企業をAIが診断。
・さらに学生側のフィードバックをAIが学習することで、マッチング精度が向上。

AIによる人材採用の動きはまだ始まったばかり。今後さらにデータが蓄積されていくことでより最適な人材採用を実現し、企業に貢献していくことが期待される。

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