技術革新で人材ニーズ増加「転職市場予測2017下半期」
転職市場は上半期に引き続き増加傾向

超氷河期といわれた就職難の時代から20年あまり。いまや多くの企業が人材獲得に喘いでおり、転職市場では売り手市場が続いている。転職サービス「DODA」が発表した「転職市場予測2017下半期」によれば、2017年下半期(7月~12月)の転職市場全体における求人数が、上半期に引き続き増加傾向にあるという。
今回発表されたのはIT・通信、電気・機械、化学・素材、建築・土木、金融、メディカル、営業、人事・経理・法務、企画・マーケティング、販売・サービス、クリエイティブの11分野。傾向としては、「増加」が7分野、「ほぼ変わらない」が4分野となっており、「減少」する分野はなしと見込んでいる。

DODA編集長 大浦 征也氏によると「この下半期では、これまで一部の管理職や研究部門など、特定の人材だけが関わっていたAIやビッグデータ活用が実用段階に進んできたことから、企画職やマーケティング職などの求人ニーズが増えることが想定される。、AIやビッグデータをどう有効活用するのか、IoTや自動運転を推進して何を実現するのかなどを考えられる人が、今後は転職市場での市場価値が高まる」とのこと。
ものすごいスピードで技術革新が進むIT業界は、エンジニアリングだけでなく、今後ますます幅広い分野での人材が必要となっていく。
【11の分野別に求人動向を予測】
01.IT・通信
積極的なIT投資を背景に、事業会社の求人ニーズも旺盛
02.電気・機械
垂直統合から水平分業へ。社外・社内との連携に対応できる人材ニーズ高まる
03.化学・素材
自動車・半導体業界の業績好調を受け、化学系エンジニアのニーズは堅調
04.建築・土木
求人数のピークを迎える建築・土木業界。女性・シニア層の活躍に期待が高まる
05.金融
マイナス金利下で、専門職と個人の資産運用ニーズに対応する求人が増加
06.メディカル
経験者やオンコロジー領域を中心にニーズが高まる見込み
07.営業
営業職の転職は若手からミドルまでチャンスが広がる市場状況に
08.人事・経理・総務
事業と自分の役割を直結して考える「ビジネス感覚」が求められています
09.企画・マーケティング
テクノロジー活用やアライアンスで新規市場獲得や生産性向上を実現できる人材にニーズ
10.販売・サービス
働き方改革は待ったなし! 本気の環境改善が進む
11.クリエイティブ
ECサイトの求人ニーズが増加。数字に強いクリエイターが有利