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2017.05.08

VRが見せる「もう一つの世界」が近づいている
ユーザーの没入体験を支えるハードウェアやサービスとは

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巷では民進党が発表した「VR蓮舫」が物議を醸しているが、政党がVR(バーチャル・リアリティ)というメディアを使うようになったことを考えると、いよいよ一般的になってきたという印象を受けた。

VRとは視覚をはじめとした人間の五感に架空の情報で刺激を与えることで、ユーザーに実際とは異なる体験をあたかも現実であるかのように思い込ませる技術である。

ちなみに、よく聞くVRの訳語として「仮想現実」があるが、この言葉から想起されるイメージで捉えると、誤解を招く表現だとされている。“仮想”という言葉には実在しない架空のものというイメージがあるが、VRによる体験は“存在しない偽物”なんかではなく、その体験自体は存在するのである。

そうしたことから、筆者はもう一つの訳語として使われる「人工現実感」の方がVRの体験に近しいものと感じている。

さて、2016年は「VR元年」と言われ、実際に様々なハードウェアが発売され、一般への浸透も進んでいったように思う。遊園地やゲームセンター、ネットカフェなどでも気軽に体験できるようになり、今後はWebや映像などと同様、一つのメディアとしてコンテンツの展開先となっていくことだろう。

本稿では、現在発売されているハードウェアや関連サービスなどから、今後どのようなコンテンツが生み出されていくのか、筆者自身の願いも交えながらその可能性見ていきたいと思う。

触覚を伴う手足による操作

VRと聞いて頭に思い浮かぶのは、ヘッドマウント・ディスプレイ(HMD)が一般的だろう。「Oculus Rift(オキュラス・リフト)」「HTC VIVE(HTCバイブ)」「PlayStation VR」といった有名どころから、中国製なども含めたスマートフォンを利用するものまで、本当に多くのハードウェアがリリースされたが、ほとんどがこのHMD型だ。

MDとは頭に被り視野を覆うタイプのディスプレイ装置

HMD型では視野角のほとんどを人工の映像で置換できるため、あたかも自分がその映像の中にいるかのような「没入感」を得られるため、VRでは最も効果的な映像装置であろう。

しかし、ユーザーの視覚情報を完全に人工の映像で置き換えてしまうが故に生じる課題が、自分の手や体すら認識できなくなってしまうということだ。我々は日常的には何か動作をする際に、手や体を視野に捉えながら行うことが多い。

VRではその性質上、周囲が見えなくなる

自分では手を動かしているのに、VR映像内では何も動かない。これはユーザーにとてつもなく違和感を与えてしまい、没入感の減退につながってしまう。

そこで注目したいのが、触覚付きのハンドコントローラーだ。自分の手の動きをVR映像に反映できるのは当然のこと、さらに触覚を再現することで、実際に手で触れている感覚を得られるのだ。

この種のコントローラー製品も国内外を含め数多く開発が発表されているが、今年初頭に日本のスタートアップCerevoが発表した「Taclim」もその1つである。

Cerevoが2017年秋に発売を予定している「Taclim」(プレスリリースより)

Taclimはハンドコントローラーとシューズで構成され、コントロールはもちろん、VR内での映像や音声に合わせて振動により触覚をフィードバックする。その振動も通常のバイブレーションとは異なる非常に微細な振動で、より現実に近い感覚を与えるという。

こうした装置により、ユーザーはVR空間内の登場人物と同化でき、その没入感はとても高まるものと思われる。

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