IoT(Internet of Things)の最新ニュースや企業&ベンチャー事例(ケーススタディ)ほぼ毎日掲載

テクノロジー
2017.04.11

ラズベリーパイ用に開発された高精度A/D変換モジュールのサンプル登場
メカトラックス社が「ADPi Pro」のサンプル販売を開始

エンジニアや電子工作ファンの胸をときめかせるラズベリーパイは、手のひらサイズの小さなパソコンとして、登場以来ジワジワと人気を集めてきた。IoTがバズワードとなり、いち早く最新技術の発表が求められる近年においては、IoT開発を手軽に体験できるツールとして、より大きな注目を集める存在となっている。

業務用ラズベリーパイ周辺機器の製造・販売を手がけるメカトラックス社では、ラズベリーパイ用の高精度A/D(Analog-to-Digital)変換モジュール「ADPi Pro(エーディーパイ プロ)」のサンプル販売を開始する。

現在、ラズベリーパイはIoT分野等でのプロトタイピング/小ロット製造などの需要が急増したものの、アナログ信号処理にはA/D変換モジュール等が別途必要であり、特に高精度のA/D変換モジュールについては世界的にも殆ど製品が無い状態となっていた。本製品は、24bit A/Dコンバータを搭載、自身の校正データを個別に本体格納するなど企業や研究開発機関での業務用途使用を想定している。

ラズベリーパイが抱える課題

ラズベリーパイは本来の教育用途だけでなく、ビジネス分野、特にIoTなどでのプロトタイピング/小ロット組込み向けでも需要が急増しているが、これに呼応して様々なセンサーからの信号を処理することが求められている。一方ラズベリーパイでは、ピンヘッダ経由でのデジタル信号(I2C、シリアル等)の入力は可能だが、様々なセンサー出力で用いられているアナログ信号はそのまま入力できないという課題があった。

この課題を解決する為に、アナログ信号をラズベリーパイで処理する為のデジタル信号に変換する、A/D変換モジュール(基板)等がこれまでにも製品化されているが、研究開発やビジネス用途で要求される高精度でのA/D変換が可能な市販製品は世界的にも殆ど存在していなかった。

このような現状や、自社のラズベリーパイ周辺機器ユーザーへのヒアリングに基づき、メカトラックス社が開発をしたのが「ADPi Pro」となる。

ADPi Pro 本体

ラズベリーパイだけでは扱えないアナログ信号も受け取る「ADPi Pro」の特徴とは

24bit A/Dコンバータ搭載、入力0~5V(Max)、差動4ch入力対応
製品の中核となるA/Dコンバータに、24bit分解能のAnalog Devices社 AD7794を採用、高精度計測アプリケーション向けのアナログ・フロントエンドの搭載により微小な振幅信号を直接入力できる。

搭載EEPROMに出荷時校正データ(キャリブレーションデータ)を格納
一般に、高精度A/D機器は、高い計測精度ゆえに顕在化する製品自体の個体差の影響を排除する為に、A/Dコンバータの校正(キャリブレーション)を製品個別に実施。
本製品では、この製品個別の校正データをその製品に搭載されたEEPROMに格納して出荷することにより、ユーザー自身での随時確認ならびに自身での校正に活用することが可能。

専用ソフトウエアパッケージ提供により、OS(Raspbian)から容易に使用が可能
これまでのメカトラックス社ラズベリーパイ周辺機器と同様、ハードウエアに不案内なソフトウエア技術者でも容易に使用が可能となるよう専用のソフトウエア環境(カスタムKernel)も同時に提供する。Linux Kernelで採用されているiioサブシステムを利用することでOSとの親和性が高く、ユーザーはハードウエア部分を意識することなく、システム開発が可能。

外部出力端子を搭載し、接続したセンサのON/OFFが可能
消費電力が大きいセンサーに対して、OS側から電源のON/OFFが可能な外部出力端子を搭載しており、測定時だけセンサーをONしその他の時間帯はOFFにして消費電力を削減することもできる。また、同機能を活用して測定前のセンサーのプレヒート等も可能となっている。

3G通信モジュール、電源管理モジュール等、メカトラックス社のラズベリーパイ周辺機器との併用可能
本製品はラズベリーパイのピンヘッダ(40pin)にスタックして使用するが、国内の様々な企業、大学等研究機関で使用されているメカトラックス社のラズベリーパイ周辺機器、「3GPi(ラズベリーパイ用3G通信モジュール)」、「slee-Pi(同電源管理・死活監視モジュール)」、「PiConsole I/F(ラズパイIoTスタータキットanyPi向け汎用コンソール I/Fモジュール)」との併用が可能。

ラズベリーパイ、ADPi Pro、3GPiをスタックした状態

今回のサンプル販売は数量限定となる。メカトラックス社では購入者に製品仕様や使用感等ユーザーアンケートの協力を求めており、これらを踏まえ6月上旬に正式販売を予定しているという。

 

「ADPi Pro」
サンプル価格 税別 24,800円
問い合わせフォーム:http://www.mechatrax.com/contact

あわせてお読みください

記事ランキング

  • 直近1時間
  • 昨日

話題のキーワード

注目連載

あわせてお読みください

IoTニュース

IoT人気記事ランキング|ソニーのディープラーニング統合開発環境「Neural Network Console」無償提供開始、NTTデータら「ブロックチェーン技術を活用した貿易情報連携基盤実現に向けたコンソーシアム」を発足、など[8/14-8/20]
家庭向けIoTの集大成!? “スマートホーム”を携帯キャリア各社が手掛ける意味とは【俺たちのIoT】
川崎重工のPaaSによる運用基盤--「ビジネスモデル変革」に必須システム
ソルティスター、IoTにおけるエッジコンピューティング向けミドルウェアがAzureと連携
バルテス、IoTセキュリティ診断 本格サービス開始
ゼネテック、モニタリングサービス「GC遠隔稼働監視ソリューション「GC遠隔稼働監視ソリューション」提供開始
アグレックス、“IoTの先”の導入を支援する「IoC PoCサービス」
製造業のビジネスモデル変革も促す IoTデバイスのセキュリティ基盤
サイバー犯罪者は狙っている!「つながる工場」の守り方
ドイツの工作機械メーカー発のIoTプラットフォーム「AXOOM」で始める”ものづくり”の改革 ー株式会社エフエーサービス 麻生氏インタビュー
アドバンテック×日本ラッド、IIoT分野でのソリューション販売で協業を発表
ソニー、視覚的にディープラーニング設計・評価ができる開発環境。IoT対応に強み
不動産テックのライナフ、スマートロックと室内端末の無線通信について特許を取得
定期継続ビジネス向けプラットフォーム「Bplats®」を提供するビープラッツ株式会社 IoT事業者向けサービス事例「PaPeRo i コラボマーケットプレイス」[PR]
ソラコム買収だけではない、KDDIがIoTビジネス拡大に打った"先手"
アドバンテックと日本ラッドがインダストリアルIoT分野での協業を発表

IoTニュース”は、Mynd Engineを活用して、世の中のIoT関連の記事をまとめさせていただき、ご紹介させていただきます。