IoT(Internet of Things)の最新ニュースや企業&ベンチャー事例(ケーススタディ)ほぼ毎日掲載

テクノロジー
2017.04.06

IoT・AI技術でドゥカティ・コルセのバイクの性能を向上
アクセンチュア、MotoGPレーシングバイクにIoTセンサーを装着

世界トップクラスのスポーツバイクメーカー、ドゥカティ・モーター・ホールディングのレース部門であるドゥカティ・コルセは、アクセンチュアと協力し、IoTとAI関連技術をMotoGPのレーシングバイクのテストに活用している。

MotoGP世界選手権に参戦するドゥカティ・チームの公式デジタルパートナーであるアクセンチュア・アナリティクスは、現在ドゥカティ・コルセと共に、特別な分析エンジンを用いて、レーシングバイクのテストにおける作業の効率化と、コスト削減や有効性の向上に取り組んでいる。

この取り組みでは、統合された機械学習技術により、システムに取り込まれるデータ量が増えるほど、テスト時の最適なコンフィギュレーションに関する予測精度を向上させる。また、直感的なユーザーエクスペリエンスをもたらすデータ可視化ツールにより、テストエンジニアはいつでも微調整を加えながら、コンフィギュレーションやレースタイムに関する新たな知見を得ることが可能だ。

このため、ドゥカティ・チームは、トラックテストのセッション数を減らしても、これまで以上の結果を得られるようになり、テストに要する時間やコスト、労力を節約しながら、テスト走行のたびにバイクの性能を向上できるという。

ドゥカティ・コルセのジェネラル・マネージャーを務めるルイジ・ダリーニャ氏は次のように述べている。「 全18戦でチャンピオンが決まるMotoGPにおいて、バイクのパフォーマンスを極限まで高めるためには、できるだけ多くのコンフィギュレーションとシナリオをテストすることが必要です。これまでの研究で、アクセンチュアのソリューションは、素晴らしい成果を挙げています。既存のデータと新しいテストデータを活用するということは、バイクのコンフィギュレーションの最適化につながります。我々は、この革新的なソリューションによって、テストプロセスを高度化でき、天候やトラックの状態に関係なくバイクのパフォーマンスを最大限に引き出せるようになると期待しています。」

アクセンチュア・アナリティクスが開発したアプリのスクリーンショット

アクセンチュアが開発したソリューションにより、ドゥカティ・チームのエンジニアは、バイクに装着した100個ものIoTセンサーが集めたデータと既存のテストデータを活用し、バイクのパフォーマンスを多様なコンディションでシミュレーションおよび評価することが可能。

また、最先端のアナリティクスや機械学習技術を活用することで、過去にトラック上で実施したテストのデータからレース結果をシミュレーションし、あらゆるレースでバイクのコンフィギュレーションを最適化できる。こうした知見はすべて、直感的なダッシュボードを通じて迅速に提供されるため、チーム全体に新たな対話やコラボレーションをもたらす。これまで以上に多くのコンフィギュレーションを検証できることは、実際のトラック上でのテストという機会の最大活用、ひいてはレース本番での競争力強化につながっていく。

アクセンチュア・アナリティクスでEALA(欧州、アフリカ、中東、南米)の責任者を務めるマルコ・ヴェルノッキ氏は次のように述べている。「 ドゥカティ・チームは本ソリューションによって、テスト走行から多くの知見を得ることができ、より良いレース結果を残すことができます。あらゆるトラックコンディションや気象条件でバイクのパフォーマンスをシミュレーションし、モニターすることによって、IoTセンサーデータを機械学習システムに統合して運用することができるため、結果的に従来のトラックテストに要した時間、コスト、労力を最小限まで抑えられます。この革新的なソリューションが、ドゥカティ・チームの全レースでの勝利に貢献できることを願っています。」

ドゥカティ・チームは、これまで、レーストラックの約4,000セクターと30を超えるレースシナリオを分析しており、本ソリューションをより幅広い領域で展開することを計画している。また、テストにおけるエンジン運転パラメータ、速度、回転数、タイヤ/ブレーキ温度などのデータを集めており、今後、MotoGPレースのプランニング、準備、テスト走行における活用を予定しているのだという。

アクセンチュア・デジタルのIoTプラクティスでコネクテッドトランスポート責任者を務めるマルチェロ・タミエティは次のように述べてる。「 これまでの成果を見る限り、本ソリューションは、大いに期待できるものです。ドゥカティ・チームは、バイクや過去のレースからデータを収集・分析し、設定ごとに想定される結果をそれぞれ算出することで、トラック上で最高の性能と最速のスピードを出せるコンフィギュレーションの見極めが可能になります。テストエンジニアが、コンディションに応じた最適なバイクのコンフィギュレーションを科学的根拠に基づいて選択できることで、トラックテストに新たな価値が生み出され、ドゥカティ・チームはテスト運用方法に変革をもたらすことができるでしょう。」

あわせてお読みください

記事ランキング

  • 直近1時間
  • 昨日

話題のキーワード

注目連載

あわせてお読みください

IoTニュース

ウフルがIoT基盤のサービス「enebular」のエンタープライズ・プランを発表
AIやロボティクス、IoT、ARなどが世界ICT投資を加速--IDC予測
米IICとIVIが産業用IoT推進で合意、共同テストベッド実施など5項目
IoTセンサーを利用した会議室の効率化対策システム─サテライトオフィス | IT Leaders
NEC、IoTシステムのエッジ層やデバイス層を保護--データ発生源から暗号化
大日本印刷、蘭ジェムアルトとIoTセキュリティ分野で協業
自動車・医療分野で急務のセキュリティ課題とは?企業の実践者たちがIoT時代のセキュリティ対策を語る
京大とローム、Wi-SUN FAN搭載IoTゲートウェイを用いBluetooth搭載機器から移動しても広範囲に情報収集できるシステムを開発
BOMなしで生産スケジュールを自動生成 - 日立、「Lumada」に産業向けソリューションを追加
日立、多品種少量生産工場が対象のソリューション2種を発表
日立情報通信エンジニアリング、IoT機器向けデータ保護ソリューション
サムスン、eSIM内蔵の追跡タグ Connect Tag発表。NB-IoTとGPSに対応し正確な位置情報を把握可能
会議室の利用効率化をIoTで手軽に実現、「ビジネスパック」をサテライトオフィスが提供
imecとADI、次世代IoTデバイスに向けた共同開発契約を締結
SAPジャパンがデジタルビジネスを推進する新サービス発表 | IT Leaders
国内IoT市場、2020年に1兆3800億円規模--適用分野は多様化

IoTニュース”は、Mynd Engineを活用して、世の中のIoT関連の記事をまとめさせていただき、ご紹介させていただきます。