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2019.08.29

すでに意識は5G時代を向いていた〜「au UNLIMITED WORLD」発表会によせて

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日本の「5G元年」は来年、2020年。携帯各社は2020年にそれぞれの5Gサービスを提供する予定としています。 米国や韓国、ヨーロッパなどで商用サービスが展開されています。韓国では200万契約を突破しているなど、5Gがすでに着々と根付いている国もあります。すでに展開している他国での普及状況は、日本のキャリアに対してもプレッシャーとしてのしかかってきているのかもしれません。 8月28日に開催されたauの発表会のテーマは「UNLIMITED WORLD」。実際の5Gスタートは半年以上先ですが、「5Gを見据えた」という枕詞とともに、すべてのサービスが「5Gを形作るもの」という統一したトーンで紹介されました。 auが見せる5Gの世界観は「今までの制約から解放された、真のUNLIMITED(無制限)」。これは、大量のデータ通信が瞬時にして可能こなせる5Gのパワーにより、さまざまな新しい発想のサービスが生まれてくるだろう、という未来図です。 高橋社長は5Gのイメージをこう表現しています。 「まずはピカピカの4Gを作り上げ、プラスしてスペシャルな5Gを追加していく。5Gのエリアにいくと、なんかもっといいことが起こる」 実際のところ、サービス開始当初の5Gは「一部の場所でやたら早く高速になるスマホ向け通信サービス」にほかなりません。さらに言えば、「5Gのキラーコンテンツ」自体がまだ未確定な状況です。たとえば現時点で「スマホで使えるARコンテンツ」を求めても、すべての人が手軽に使えて価値が理解できる、というものは存在しないでしょう。 KDDIの高橋誠社長は40分という決して長くはないプレゼンテーションの中で、新しい取り組みを次々と発表していきました。Netflix付きの無制限プラン、ARコンテンツも楽しめるようになるというauスマートパス プレミアム、スポーツをVRやIoT技術で楽しくする取り組み、ARで街の観光に新しい視点を与える取り組み、決済サービスのオープン化......。そのいずれもが「au 5G」という未来感を先取りするもの、と位置づけられ、統一した世界観の中で役割を与えられています。 しかし、2019年8月という現在地点から眺めてみると、auが発表したこれらのサービスでは、まだ物足りない点が残されています。「無制限プラン」にはテザリング時2GBというという"制限"があり、auスマートパス プレミアムでのARコンテンツやデバイス提供はあくまでも構想段階。スポーツスタジアムでの取り組みは情報ディスプレイや決済アプリの導入など決して目新しくないものにとどまります。言ってしまえば発表段階では、「Unlimited」の残り香を感じられる程度。 もちろん、地に足のついたサービス だとは思います。たとえば「auデータMAXプラン Netflixパック」は4G LTE向けの料金プランは割安で、スマホをよく使いテザリングを使わない人ならピッタリなプランと言えそうです。ただし、未来感はありません。 キラーコンテンツ不在のまま5G時代を迎えつつ、さらにその先の模索を続けている。それが現在の携帯キャリアの状況です。 その5G前夜のauのキャッチコピーに「おもしろいほうの未来へ。」と刻まれているのはしっくりきます。 KDDIは携帯電話会社という顔のほかに、新しい技術に挑むスタートアップ企業の育成を積極的に手がけてきたインキュベーターという側面もあります。そのスタートアップ支援の責任者として実績を残してきたのが、現社長の高橋氏です。スタートアップ支援の取り組みが5G時代の「キラーコンテンツ」を生み出し、au全体に果実をもたらす、その可能性にかけているのかもしれません。 高橋社長は5Gでのビジネスモデルを問われた際、こうも語っています。 「4G LTEが始まった時を思い出していただくといい。スマホが入ってきて、できることが広がって、それをするためにはたくさんデータを使う。時代は繰り返すというが、5Gでもそれを狙っていく」 「Unlimited Worldというコンセプトに共感してもらって、『ここまでであればデータを使っていいな』と思っていただく、そしてデータを使っていただく。VRなどのコンテンツを販売する取り組みもするが、それは本筋ではない。5Gの世界観を楽しんで頂いて、データを使っていただくことで、それが収益になる」 この発表にあわせて、auは「新しい5Gロゴ」を披露しました。メタリックなグラデーションに包まれた新ロゴは、auいわく先進感や未来感の表現ですが、「過去から想像した未来」とでも言うべきセンスを感じさせます--たとえば『2001年宇宙の旅』が描く宇宙旅行のような、あるいは2000年代前半のワードアートのような......。過去から観た未来を想起させる何かをはらんでいるという意味では、レトロフューチャーな新「au 5G」をロゴほど適切なイメージは他にはないのかもしれません。 関連記事: 「au PAY」、ドコモやソフトバンクのユーザーも利用可能に 「auスマートパス プレミアム」が強化、月499円据え置きで"エンタメ楽しみ放題"追加--auユーザー以外も使えるように au、名古屋グランパスと「新しいサッカー観戦体験」で協力。横浜ベイスターズに続く連携 渋谷を「エンタメ×5G」でアップデート、「渋谷エンタメテック推進プロジェクト」始動 〜渋谷は20年1月から5Gシティに

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