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2016.11.11

実は日本以上に進んでいる? おとなり韓国のIT事情
「Korea IT EXPO 2016セミナーレポート」~前編~

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郵便局における格安SIM(MVNO 

日本では今年8月からIIJのMVNOである格安SIM「IIJmio」(回線はNTTドコモ)を郵便局で扱い始めた。おとなりの韓国では2013年9月から郵便局でのMVNO販売(以下、郵便局MVNO)をすでに開始しているそうだ。

なお韓国における郵便局MVNOは
1.安心して購入できる
2.毎月の基本料金が不要

という特徴があるとのことだ。

日本の郵便局は民営化されてしまったため現在では私企業だ。業績次第では郵便局NVNOサービスを簡単に切り捨てる可能性もある。一方韓国の郵便局は、現在でも公的な政府機関なので安定してサービス提供が続くことが期待できるという違いがある。これが安心につながっているわけだ。

次に基本料金だが、毎月基本料金を無料で使い続けることができる。たとえば、ただ電話を受けるだけであることの多い人、例えばお年寄りや子供などには、費用の面で非常に有利だ。

「Wi-Fiしか使わずに、キャリア回線を使ったデータ通信を使わないのに月々決まった基本料金が出ていくことがないので、青少年やお年寄りに非常に人気があります。そのおかげで韓国は、未成年者も、70代、80代を超えている年配のかたもスマートフォンを使うようになりました」(趙氏)。

気になるMVNOの端末だが、以前は中国メーカーの安価な機種ばっかりだったという。しかし最近では、サムスンやLG電子がインドなどの東南アジアの新興国で販売していた端末をMVNO向け端末として国内にも回すことができるようになったため、以前よりは性能の良い端末が使えるようになったそうだ。

日本より進んでいる韓国のスマートフォン決済

韓国のモバイル決済を見てみよう。日本でもプリペイド式のSuicaやEdy、nanacoがおサイフケータイに対応しており、さらにクレジットカードを登録して使うiDといった決済方法も普及している。さらにiPhone 7シリーズの登場で、アップルのApplePayのSuica対応、各種クレジットカード対応によって日本でもスマホ決済が本格的に利用できるようになった。

対して韓国では、日本での本格普及が始まる前からスマホにクレジットカードやモバイル決済専用カードの情報を登録して使用することが可能であったという。

韓国のスマホ決済の優れている点は、どこでも手軽に使えるところにあるという。日本のおサイフケータイでは店舗側は専用のFeliCaリーダーを据え付ける必要があるのに対して、韓国では既存のPOSが利用できる。

具体的には、カード情報をバーコード化したスマホの画面をPOSで読み取る方法、カードを読み取る部分にスマホを近づけるだけでカードと同様の決済ができる方法などが用意されている。

またスマホで使えるモバイル商品券というユニークなものも存在する。たとえば、夫の残業が決まった連絡を妻が受け、妻は夕食を用意する代わりに食べ物が買えるクーポンをモバイル商品券で送る。夫はコンビニでモバイル商品券を使って夕食と交換できる。夫の外食まで管理できるので家計を預かる妻にとって非常にありがたい仕組みであると言える。

日本でも最近、コンビニでスマホの画面に表示したバーコードをスキャンしてもらい、缶コーヒーやアイスクリームなどの商品と交換できるサービスが登場しているが、韓国は10年以上前から導入済で、最近は高額商品も扱えるようになってきたとのこと。

韓国のモバイル決済事情

無料Wi-Fiスポットを使ったデータ収集

韓国では、街の至るところで無料Wi-Fiが利用できるようになっているのだが、そこに無料Wi-Fiスポット提供者の戦略があると趙氏はいう。

たとえば、無料Wi-Fiに繋ぐためにはメルマガの登録が必要で、登録するとクーポンが貰える。Wi-Fi提供者の狙いは、メルマガへの登録によって登録ユーザーに送ったアンケートへの回答を集め、さまざまなデータを蓄積することにある。

この背景には、韓国でビッグデータに関する規制が緩和された点が挙げられる。韓国では、氏名や住所、電話番号のように個人が特定できる重要な情報以外であれば、本人の同意を得ずに集め、ビッグデータとして取り扱ってよいことになっている。

「30代の男性で、ソウルに住んでいる」くらいであれば、本人の同意を得ずに収集してよいのだ。無料Wi-Fiの提供者は今、こういった無料サービスの提供と引き換えに利用者のデータを集めることに必死になっているという。分析結果が大きなビジネスチャンスにつながる。日本ではこうしたことは、まだできてない。

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