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イノベーション
2016.11.10

大辻雄介の「教育のIoT思議」 第3回:電子黒板は黒板のIoTではない。

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電子黒板の使い手は少ない

教育関係者なら一度は耳にしたことがある「電子黒板」。皆さんはご存知でしょうか。

電子黒板(インターネット塾アオイゼミ所有)

電子黒板をつかった授業。ネット塾だけあって巧く使いこなしている。

10年以上前に登場し文部科学省なども活用を推進しているにもかかわらず、まだまだ「見たことがない」という方も多いでしょう。参観日、学校見学などで教室を訪れても電子黒板を使っているシーンをほとんど見かけません。

多くの教員が「普通の黒板」で授業をしていますね。かく言う私も「もし教室に『普通の黒板』か『電子黒板』どちらか1台だけ置くとしたら、どちらがいいですか?」と問われれば「普通の黒板」と即答するでしょう。

これにはいくつか理由があります。まずは大きさの問題。デジタルディスプレイの大きさに限界があるため、最大でもまだまだ60インチ程度。それ以上の大きさになると学校の予算では、なかなか買えないほど高価になります。その程度の大きさでは授業を行うのに十分な情報量を画面上に出すことは難しく、相当な工夫が必要になります。

つづいてデジタルであることの問題。一般的な電子黒板とは「パソコン」「ディスプレイ」「位置センサー」「専用ペン」などデジタル機器の複合体です。それらのいずれか1つが不調になるだけで電子黒板は機能しなくなり、授業ができなくなるのです。

動かなくなった場合、原因を特定するにも慣れていないと難しく、焦燥感が募ります。以前、電子黒板の授業をスタジオで撮影していたところ、パワーポイントのページが勝手に進むという異変が起きました。原因は照明の熱でした。

残念ながらこれでは教育現場には浸透しません。両方あれば「使い分け」が出来るのですが、片方だけの場合はやはり「普通の黒板」を選択する教員が多いでしょう。

つまり電子黒板が普通の黒板の代替にならない以上、これはIoTとは言えません。

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