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イノベーション
2016.08.29

スマホとつながる乾電池「MaBeee」は既存商品に新しい「体験」を生み出す。

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最近のおもちゃはスマホで操作できるものが増えているのをご存知だろうか? 日本玩具協会が開催する「日本おもちゃ大賞 2016」のイノベイティブ・トイ部門で、大賞を受賞したタカラトミーの「プラレール」は運転士目線のカメラ搭載で、運転しているような臨場感を味わえる。そんなおもちゃの進化だけではなく、おもちゃを動かす乾電池にもイノベーションが生まれている。

2016年8月4日(木)に家電量販店などで発売された「MaBeee(マビー)」。乾電池で動くおもちゃなどをスマホアプリで操作する画期的なアイテムだ。乾電池がスマホとつながることで、一体どのようなことができるのだろうか。

簡単セッテイングで2歳でも操作可能!

販売開始を記念してビックカメラ有楽町店で店頭イベントを行っていたので、実際にどのように使ったらいいのか試してきた。

乾電池をスマホで操作すると聞いて何か難しいことをするのではないかと構えてしまったが、使い方は簡単。基板が入っている単三形乾電池型のアダプタの中に市販の単四形乾電池を入れるだけ。あとは、単三形乾電池で駆動するおもちゃに電池としてセットする。コントロールはスマートフォンで行うので、専用アプリ(iOS用とAndroid用がある)をインストールしておく。あとはスマートフォンとMaBeeeをBluetooth接続すればすぐに使える。

電池を二本使うおもちゃの場合は、一本をMaBeeeにするだけでOK

MaBeeeの仕組みはシンプルだ。電池の電力の放出量をMaBeee側で管理することで、電池駆動の製品をコントロールするというもの。例えば、今までミニ四駆など乾電池で動くものはスイッチを入れると一定の速度で動き、電池の電力がなくなるととまる。これをMaBeeeではスマートフォンで電力の放出をコントロールすることで、ミニ四駆の動きを加速したりとめたりすることができる。

家電などにはリモコンなどが用意されているので、コントロールはこれまでもできていたが、単純なつくりで電池駆動する電気製品を、電力調整で操作するという発想が新しい。

基本的な操作の仕方は7種類。スマホをタップしスイッチとして使うものや、Bluetoothとの距離(電波の強さ)で出力を変える方法など多彩な使い方ができる。「かたむき」「ふる」「こえ」「とけい」「でんぱ」「レバー」「スイッチ」どれも、言葉を見ただけで使い方がなんとなく想像できるのではないだろうか。

店頭でデモンストレーションを行っていたおもちゃを使って操作してみたので、その様子を動画で見てみよう。

 

 

 

 

 

電池に新しい力を与えて生まれるコミュニケーション。

 

実際に試して感じたのが、子供も大人も関係なく楽しめるということ。アプリのデザインこそ小学生くらいの子供向けにできているものの、工夫次第で色々な使い方ができるのが魅力だ。

ぬいぐるみにMaBeeeを入れて、声や音に反応させるというアイデアはビックカメラの女性スタッフの声がヒントになったそう。誰もが知っている「電池」だからこそ、アイデアが生まれやすい。どのように使ったらよいか大人と子供でアイデアを出し合い、コミュニケーションを図れるのもMaBeeeの特徴だろう。

MaBeeeは大人と子供が一緒に遊ぶ際の「力の差」も考慮にいれている。例えば、ミニ四駆で競走をするとき、MaBeeeの「ふる」モードを使うと、どうしても大人が勝つことが多くなってしまう。そこで、考えられたのが「かんたんモード」と「ふつうモード」。子供や女性はかんたんモードを使い、おとなはふつうモードを使うことで、力の差が大きく出ないようにできる。

居酒屋でプラレールを広げながら試行錯誤した日々

話を伺ったノバルス、セールスプランニングマネージャーの岡本康太郎氏によると開発当初は大きな基盤のついたプラレールを居酒屋に持ち寄って、馬刺しをつまみながら打ち合わせが行われたそう。

ノバルスの立ち上げメンバーには、セイコーインスツルの新規事業開発を担当していた代表取締役の岡部顕宏氏をはじめ、顧問にソニー元会長兼最高経営責任者の出井伸之氏など、そうそうたるメンバーで構成されている。世代や業種の壁を超えて「作り手側のアイデアを完成させたい」というパッションが今回の製品化につながっている。

子供のためのプレゼント! でも本当は……

取材をしていると、平日にもかかわらず足を止めてデモンストレーションを見ている人が多く、購入していく人もいたので話を聞いてみた。「お子様へのプレゼントですか?」という質問に対して「うん。そ、そうだよ! でも、懐かしいね。ダンシングドール(※)なんてまだ売っているんだ」という回答も。きっとお子様へのプレゼントを兼ねた購入だろう。

※ タミヤ社製品のミニ四駆で、オリジナルは30年ほど前に発売された人気マシン。2016年7月9日(土)に限定復刻販売された。

ミニ四駆2台とMaBeeeを3個大人買い

電池で駆動する「だけ」の商品に変化を起こす MaBeee

デモンストレーションの中でおもちゃに混じってLEDで点灯するランタンが置いてあった。なんと、MaBeeeはLEDの調光までできるようだ(対応していないものもある)。電池で駆動する「だけ」の既存商品の動きに強弱をつけられるMaBeeeは、多くの人に新しい体験を提供できる。

「今は色んな製品で試している最中です。お客様が考え、遊びと学びを連動させていただけると、製品としての魅力が高まるのではないでしょうか」と岡本氏は話す。多くの人の遊び方がインターネットを通じて共有をされるようになると、さらなる拡がりを見せるかもしれない。

今はおもちゃがメインの使い方となっているMaBeeeだが、今後は発想次第で色々な使い方が出てくるだろう。一本4980円(税別)と安くはないが、親子のコミュニケーションツールや、学びを得るためのツールとしては価値があるのではないだろうか。

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