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イノベーション
2016.11.01

IoTとはアナログプロセスのデジタル化だ!第3回ダスト・コンソーシアム発表会基調講演レポート

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2016年10月27日(木)、東京コンファレンスセンター品川において、リニアテクノロジー株式会社の主催による「第3回ダスト・コンソーシアム発表会」が開催された。

3回目となる今回、「デジタルが社会・経済・産業・ビジネスを変える」と題し、東京大学先端科学技術研究センター森川博之教授による基調講演があったので紹介しよう。

IoTはアナログプロセスのデジタル化

近年のIT界隈では「IoT」という言葉がバズワードにもなり、さまざまな場所で聞かれるようになってきた。IoTは今や、IT関連界隈だけでなく全ての産業界で注目を浴びている状況となったと言っていいだろう。

森川教授はIoT(Internet of Things:モノのインターネット)の定義をとくに明確にせず、人から聞かれたときには「アナログプロセスのデジタル化」と説明しているという。

私たちの日常生活や仕事の中には、これまでアナログで行ってきたプロセスが膨大にある。それらの中からデジタル化できるものをデジタルに変えていくのが「IoT」であるというのである。

森川教授はIoTという言葉が出てきてうれしい変化が出てきたという。それは「経営者たちのIT/ICTに対するスタンスが変わり始めてきていること」だそうだ。これまでIT/ICTは、IT部門やシステム部門がコスト削減のためにやるものだという認識で、あまり関心を持たれていなかった。

ところが「IoT」という言葉が登場したことで、「新しい価値を創るツール」という認識で、IT/ICTを再認識する、そういう経営者が増えてきた。それが大きなインパクトであるというのである。

東京大学先端科学技術研究センター森川博之教授

森川教授は「IoTとはアナログプロセスのデジタル化である」ということをわかりやすく説明するために、スペインのバルセロナにある劇場が導入した「Pay Per Laugh」を例に挙げた。

同劇場では全ての座席にタブレットが設置されており、その内蔵カメラで観客の顔を認識する。常に観客ひとりひとりの顔を観察し、現在までに、何回笑ったかをリアルタイムに計測するのである。

入場料は無料。1回笑うと30セントが課金される。観客らは、自分が笑った分だけお金を払うというわけだ。

これは「大勢の人の笑顔を個別に数える」というアナログのプロセスをデジタル化した事例だ。劇場のスタッフが入場者全員の顔をチェックし、笑ったか笑ってないかを判断、その回数まで数えるとなると、かなりの手間と人手が必要になる。しかし、タブレットを導入することで、そうした手間をかけずに計測できるのである。

ただ、仮に森川氏が日本のお笑い劇場の支配人で、若いスタッフが同じシステムを提案したら、ネガティブにとらえるであろうという。というのは、同システムの導入を知っている観客が、お金を払いたくないからと笑わなくなることが、考えられるからだ。

ちなみにスペインのバルセロナの劇場では、このシステムを導入することによって、売り上げがなんと30%もアップ、さらに顧客の満足度も上がったそうである。

「デジタル化、IoTは、このようなフェーズにあるものが多いのではないかと思う。まじめに考えると(マイナス思考になり)動けなくなる。一度やってみて走りながら同時に考えて行かないといけない」と森川教授。

「Pay Per Laugh」は、笑った分だけお金を払うシステムだ
 

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